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OGRE YOU ASSHOLE [JP]
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『NANO-MUGEN FES.2009』トップバッターはOGRE YOU ASSHOLE。
3月にはメジャー・デビューも果たした彼ら、満を持して『NANO-MUGEN』初参戦! のっけから横浜アリーナの巨大な空間を心地好く切り裂く、“コインランドリー”冒頭の鋭利なギター・サウンド! そして、“J.N”のハードなビートがオーディエンスを腰から揺らし、Vo・G=出戸学の甲高い絶唱が高らかに響き渡る! 「こんにちは。OGRE YOU ASSHOLEといいます!」と出戸。「こうやって、海外とか日本の好きなバンドを呼ぶのって、ミュージシャンの夢だと思うんですよね。自分たち以外のバンドのそういう夢に少しでも乗っかることができて、うれしいっす! 呼んでくれたASIAN KUNG-FU GENERATIONさん、ありがとうございます!」というMCに、大きな歓声で応えるオーディエンス。
続いてはミドル・テンポのメロディアスな“サカサマ”。マイナー・コードがじっくりと脳裏に作用するダンス・ロック“アドバンテージ”。さらに、満点の星空のように咲き乱れる“かたっぽ”の清冽なギター・サウンド! もともと「爆発力」とか「衝撃力」とかではなく、それこそ媚薬のように心に作用する「不可抗力としてのロック」を鳴らしていたオウガだが、そのサウンドは今やとんでもないスケール感を身につけてしまっている。
「えー、では最後の曲をやって終わりにします」という出戸の至ってシンプルなMCに導かれて、最後はシューゲイザー系ロック・バラード“ひとり乗り”。高く高く天空を飛翔する馬淵のギター・ソロ。不安なヴァイブとまろやかさを併せ持った出戸のヴォーカル……摩訶不思議な音の風景の果てからとめどない高揚感が湧き上がる、まさにロック・フェスそのもののアクトで、2日間の祝祭は幕を開けた。

■7月19日
01.コインランドリー
02.J.N
03.サカサマ
04.アドバンテージ
05.かたっぽ
06.ピンホール
07.ひとり乗り

文/高橋智樹 | 写真/中河原理英