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モーモールルギャバン [JP]

report

「ヨコハマー! マイクのチェック中! アリーナ!」というゲイリー・ビッチェの絶叫&“美沙子に捧げるラブソング”丸々1コーラス披露で、サウンドチェックの段階からアリーナを沸かせまくっていたのがモーモールルギャバン。本番開始と同時にドラムセットに立ち上がるパンイチ&ネクタイ姿のゲイリーが「君のスカートを、めくりたい! エブリバディ、セイ!」と叫ぶわ、ユコ・カティが力任せに銅鑼を鳴らすわ……と衝動だだ漏れなステージ・アクションに、フロアに沸き起こる熱狂と動揺と驚愕と爆笑! それらすべてを1曲目“Hello!! Mr.Coke-High”のエネルギーに変えて爆走したかと思うと、「『NANO-MUGEN』!!」というゲイリーのコールから間髪入れずに“ユキちゃんの遺伝子”のディスコ・ビートへ。ゲイリー・ビッチェ/ユコ・カティ/T-マルガリータの3人のシュアなテクニックでもって、どこまでもスリリングなバンド・アンサンブルとグルーヴを編み上げて爽快にかっ飛ばしながら、そこで歌われているのは「好きな子ができちゃった結婚しちゃったから僕はその娘と結婚する!」というこんがらがりまくった情熱だったりする。が、そこから唯一無二のカタルシスと狂騒感を生み出してしまうのが、モーモールルギャバンというバンドならではのマジックだ。突如「♪ウィー、ウィル、ウィー、ウィル、ユキちゃん!」とクイーンばりのコール&レスポンスへ流れ込み、「もっといけんだろ!」と会場を煽り、“ユキちゃん”ではユコのミステリアスなオルガン・サウンドでゾクゾクするような背徳的な狂騒感を生み出していく。「次で最後の曲です!」と叩きつけたのは、「パンティー!」コール&レスポンスでもってもはやモーモーのライブ名物となった“サイケな恋人”! 「横浜アリーナでパンティー・コールできるなんて、爽快だぜ!」と言いながら、満場の「パンティー!」コールを巻き起こすゲイリー。どっからどう聴いてもディストーション・ギターにしか聴こえないユコのキーボードの爆音が炸裂し、銅鑼が乱打され、「パンティー!」絶叫が飛び交う阿鼻叫喚の熱狂空間まで、30分間全力疾走!

■7月17日
  • 01.Hello! Mr Coke-High
  • 02.ユキちゃんの遺伝子
  • 03.コンタクト
  • 04.ユキちゃん
  • 05.サイケな恋人
文/高橋智樹 | 写真/古溪一道